相手のプレスを受けても慌てず、ひらりとかわして前へボールを運ぶ。この動画は、中盤でゲームを組み立てるミラレム・ピャニッチのプレーを、ユヴェントス時代の4シーズン(2016〜2020年)を通してまとめたものです。
特にボランチをしている人には、ぜひ見てほしい動画です。相手をかわすタイミングやボールの置き所など、学べることがたくさんあります。ピャニッチは2020年にユヴェントスからバルセロナへ移籍したことでも話題になりました。詳しく知りたい方は、Wikipedia のミラレム・ピャニッチのページもどうぞ。
動画:Miralem Pjanić & Juventus (Overall 2016-20)(約10分)/提供:JHTV Productions
ピャニッチの3つの注目ポイント
1. 抜くドリブルではなく「運ぶ」ドリブル
ピャニッチは、メッシのように自分から積極的に相手を抜きにいくドリブルはあまりしません。相手がボールを奪いに来たときに、それをかわして前へ運ぶ「リアクションのドリブル」が中心です。ボランチは自陣で相手のプレスを受けることが多いポジションです。強いプレスをどうかわして前に運ぶのか、そのお手本が詰まっています。
2. Vターンとダブルタッチ
相手の素早いプレスをかわすときによく使うのが、Vターンとダブルタッチです。相手のスピードを殺しながら、自分はスピードに乗ることができます。ピャニッチは足元を見ることなく、相手の足を視界の端(間接視野)でとらえながらこれらのフェイントを使っています。体に染み込んでいるからこそできる動きです。
3. ボールを見ていない
ドリブルで運ぶとき、ピャニッチはほとんどボールを見ていません。顔を上げたまま(ルックアップしながら)相手をかわしています。自陣の方向を向いていても、味方の位置、相手の位置、そして自分がボールを運べるスペースを把握しているのです。身につけるのは簡単ではありませんが、ボランチをするなら積極的に取り組みたい技術です。
今日からできる練習メニュー
ルックアップドリブル(2人/ボール1個・マーカー4個/10分)
10m四方のエリアを作り、1人はエリアの中を自由にドリブルします。もう1人はエリアの外に立ち、ときどき指で1〜5の数字を見せます。ドリブルしている人は、見えた数字をすぐに声に出して答えます。顔を上げたままボールを運ぶ感覚を身につける練習です。慣れてきたら、数字を見せる人がエリアに入ってプレスをかけ、Vターンやダブルタッチでかわしながら運んでみましょう。
参考動画:中盤の選手向けに、ボールを運ぶ力を高める3つのドリルを、元プロ選手が紹介しています。
動画:Become better at dribbling than 90% of midfielders/提供:Unisport
まとめ
相手を抜くドリブルだけがドリブルではありません。プレスをかわし、顔を上げたまま前へ運ぶ。ピャニッチのプレーは、ボランチに必要な「運ぶドリブル」のお手本です。Vターンのやり方は第38回の記事でも詳しく紹介しています。皆さんのドリブル技術向上のお役に立てれば幸いです。
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